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43日目!日本人の物乞い -ニューデリー- [インド旅行記-デリー-]

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《早朝のメインバザール》

ダラムサラから戻ったオレはニューデリーのメインバザールで安宿を取り、
少し一眠りした後、ボッタクリ多発地帯として有名なその通りを歩いていた。


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《お昼のメインバザール》

メインバザールでは歩いているだけで、
宿、チケット、旅行代理店など数々の客引きたちが
オレに話しかけてくる。

普通、ウワサというのは大げさになりすぎるきらいがあって、
実際体験すると、たいしたことなかったよ?となるケースが多いのだが、

ここは本当にウワサ通りの場所だった。

いやむしろここまでウワサ通りな事も珍しい。
本当に次から次へと話しかけてくるのだ。

だが、ホテル、チケット、ツアー、両替・・・

帰国が近いオレにはもう全て必要がないことだった。

そして灰色の回答で言葉を濁さず、NOと強く言える・・・
無視し続けてもまったく動じない、
そんな鉄と氷できた心を
オレはこのインドでいつのまにかマスターしていた。

しかしどれほど成長しようが驚かしにかかるのがメインバザールだ。

歩いているとインドの客引きのように
いきなり日本人の物乞いに話しかけられたのである。

「あのぉ、日本人すっかぁ?」

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《これは中国のイケメンホームレス》

唐突にブロークンな日本語が聞こえたので
振り返ると、ボロボロの服で何日も風呂に入っていないような若者がそこにいた。

オレは、こいつか・・・と呆れる思いでその若者をみた。

実はダラムサラで知り合ったカップルの
Aさんからこの日本人乞食の話を聞いていた。

結局、彼氏のほうが、かわいそうにとお金を恵んであげたらしいが、
話を聞いても、オレにはこんなアホそうな奴に
どういう神経で大切なカネを渡せるのか全く理解しがたかった。

だが、Aさん達のおかげで俺の脳内シュミレーションは完璧であった。
もし自分がこういう目にあったら?と
妄想する時間はたっぷりあったのだから。

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さぁて、少しからかってさしあげますか。

「あのぉ、アズファナック?って知ってるぅ?
オレぇ、おとといそこでインド人に襲われてぇ、
ボコボコにされちゃってぇ、
サイフぶっ取られてぇ一文無しなんすよぉ。」

な、なんと情けない日本語か・・・
先祖代々続く由緒ある言語をここまで破壊するとは・・・

ふぅー、仕方ありませんねぇ。
では私は、あえて敬語で対応してさしあげましょうかね。

そうですか・・・それは大変でしたね。

すると「そうなんだよぉ!これみてよぉ。」と
彼はズボンの裾をまくりあげた。

そこには確かに、カサブタの付いた痛々しいキズがある。
・・・だが、それはおとといに出来た傷とはとても思えなかった。


痛そうですね。大丈夫ですか?
大使館に助けは求められましたか?

「ああ?大使館行ったんすけどぉ、
一度クスリでオリ入ってるヤツはダメだって言われてぇ、
お金貸してくれなかったんすよぉ。」

ほう?(なんて言い訳だよw)

「でぇ、長野の母親にぃお金お願いしたんすけどぉ・・・
1週間たたないとぉ、カネ入ってこないって大使館のヤツが言っててぇ、
お金なくてマジ困ってるんすよぉ。」

「んで・・・メシとかぁ食ってなくてぇ・・・(以下略)」

すごい、金の話しかしてないぞこいつw
もうバカすぎて話にならないが、
きちんと相手をしてあげるから安心しなw

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さて、そろそろやりますか・・・

グダグダと全く同情できない己の窮状を訴える
彼の話を止めるようにオレは割ってはいった。


・・・誰ですか?
その大使館の担当者は・・・?田中ですか?

「あ!!そいつ!田中っすよ!」

もちろん大使館に田中なんていない。
オレの適当なつくり話だ。

だが、この浮浪者はなぜか嬉しそうに、
オレのつくり話にかぶせてくる。

「若いやつっすよ!アレ?なんで知ってんの?」

いえね、実はわたくし、少し前まで別の国で、
公務員として働いていた時期がありまして・・・
何度か、インド大使館にも行って足を運んでおりましたので
大使館のことは少しはわかっているつもりです・・・
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だから、許せない話なんですよ!!
日本人を保護するのが、大使館の役目でしょうがッ!!
立場上、こんなことを見過ごすわけには参りません!!
すぐに大使館に参りましょう!

初めはゆっくりと聞き取れるように、
そして最後は有無を言わせぬようにまくしたて、
駅に向かって行くぞ!と歩こうとすると

「いや!いや!いいんす!
もう、いいんす!後でお金は入ってくるんで!!」

彼の顔が焦りに満ちてくるのが手に取るようにわかった。
どうせ、大使館に行ってすらいないんだろ?

でもさぁ、オレに口を止める気はないよ?

なにをおっしゃっているんですか!!!
そういう問題じゃないでしょうが!!
この件は大使館の大失態です!!
さぁ!行きますよ!!!!

「いや!!いいんす!マジいいんす!!」

おやおや、どうなされました?
骨川・・・スネ夫さん・・・?なぜ?なにがいいんですか?

「え?いや!だってさ!マジで、いい・・・
あれ、つーか、なんでオレの名前知ってんの??」

(そりゃあ、ダラムサラでAさんに聞いてるからな。)

知ってますよ・・・いろいろとね。

「ええええ?まさか、あんた警察(ポリ)っすか!!?」

彼は壮大な勘違いを始めたようだ。
しかし、オレにとっては予想だにしていなかった美味しい発言である。
いただいておこう。

オレは目を細め、彼を睨めつけると、

それは規則でお答えできないんですが・・・
と暗にほのめかすようにつぶやく。

「えええええええ!!!??
マジっすか?いや本当に勘弁してよ!
ええマジっすか?マジなんすか?
やべぇ!マジでマジなんすか!??」

すでにマジっすか?しかしゃべれないほど
動揺する日本人ホームレス。

周りに注意を向けると、
抜群のタイミングで離れた場所に黒塗りの車が止まる。
おお、神も彼を懲らしめよ!と言っているのだ。

オレはその神の采配で来た黒塗りの車を指さし、
ここではなんですので、あちらで・・・と言い彼から視線から外す。

するとその瞬間、彼はダッシュで路地へと逃げていった。

おいおい、足の怪我はどうしたんだよww
めっちゃ走ってるじゃんw
つーか、こんなインド服着てるヤツが警察のワケがないだろうがwww

今思い出してもため息が出るほどアホらしい体験だ。

そして彼のあの慌てた表情を思い出し、
道端をヘラヘラ笑いながら歩くオレに
インドの客引き達も、「おいおい気味わりい野郎だな」と
近寄ってこなくなってしまった。

あれ?これって・・・勝ちなのか・・・な?


*脚注 さすがにもういないと思いますが、ニューデリーに行かれる方はこういった詐欺師にも気をつけてください。
金は天下の回りものといいますが、渡したところで絶対に死に金になります。

彼にカネをやるぐらいなら、一生懸命働いて詐欺を働くインド人に渡すほうがまだマシです。




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