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18日目!後編 タール砂漠の夜の夢 -ジャイサルメール- [インド旅行記-ジャイサルメール-]

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小2時間ほど村を堪能したオレ達は、タール砂漠の中にあるサム砂丘にむかった。

冬とは言っても砂漠はさすがに暑いが、
クルマの中はクーラーという文明の利器がフル活用されており何の問題もない。

さらに1時間半ほどクルマに揺られると、
運転手はアスファルトの舗装道から、轍(わだち)しか見えない悪路に進み始めた。

「あの奥に砂丘があるだろ?」

ほう、なるほど。確かにそれは見えている。
目算であと1kmくらいであろうか。
クルマであれば60km/h換算で約1分で到着する距離だ。

まぁ道も悪いし5分くらいはかかるかな?と思っていたが・・・それは甘かった。

この轍しかない悪路は、少し進むと轍すらなくなるガチの悪路であった。

本来、4WDなどで行く道なのであろう。
セダンの車高ではなかなか前に進めず、
凸凹道を超えたかと思うと穴、それを超えるともっと大きな穴。

どこまでも続く悪路に夕陽までにたどり着けるのか?と不安になる。

それになにより道が悪すぎて、ケツが痛い。早く着いてくれ・・・

結局、30分以上かかったものの、なんとか丘の麓に到着。



RIMG0412.JPG


民族衣装を着たおじいちゃんを紹介され、ラクダに乗る。

オレ達の目標でもあるラクダライディングが達成される時が来たのだ!

いざ乗ってみると、ラクダは思ったより高くて怖い。
そして、やっぱりケツがいたい。

だが、なんだかんだで自分の目線以上の場所で
フラフラ揺られるというのはスリリングで楽しい。

そうだ。オレ達はラクダで砂漠散歩という夢の様な時間を体験することができたのだ!

一つ目の目標達成である!


RIMG0439.JPG



ラクダを降りると「夕陽が落ちるまで好きにしていなよ」とガイドが言うので、
砂丘のひとつに駆け登る。

遠く見える砂丘にも同じように観光客が夕陽を待っている。

オレ達も砂の上に寝転がり夕陽を待つ。

RIMG0509.JPG



そして太陽は赤色に変わり、金色の砂漠を赤色に染めなおす。

砂丘で踊り狂う観光客たちが、太陽を背にキリコの影絵のようになっている。

そしてその砂丘の影絵に直撃するように太陽は砂の中に沈んでいく。

・・・うん!大満足だ!



RIMG0543.JPG



太陽が落ちると、先程までの暑さはどこへやら涼しい風が頬を撫ぜる。

「そろそろ行きますか。」とガイドの元へゆき、クルマに乗り込む。


「楽しかったかい?」
ああ、最高だったよ。

「じゃあ、行くか!」とガイドがクルマのセルを回す。
・・・なんの音もしない。

はい?
再度、まわす。無音。強くまわす。無音。ハンドルを叩く。無意味。


こ、こらあああああ!!!クルマ潰れてんじゃん!!!
どうするんだよ!とガイドに詰め寄ると、

いつも「ノープロブレムw」と笑ってごまかすインド人が無言である。

あ・・・これ本格的にマズイやつだ。



ガイドは無言のまま外に出て、クルマのエンジンルームをいじり始めた。

太陽は完全に消え、気温はどんどん下がってくる。

冬の砂漠は厳しい。マイナスの気温になることもザラらしい。

もし万が一、砂漠で一泊という予期せぬオプショナルツアーが開催されても、
こんな浮かれたインド服ではのりきれるはずがない。


ナッパも「これはマズイですね・・・」と言ったきり無言である。


あーあ、バスにも乗れないだろうなと目線を下に向けると、
ガイドが唐突にエンジンルームを閉じ、
いきなりダッシュで砂漠に向かって走りはじめるではないか。


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え?ちょ、待てよ!!

予期せぬ行動に、あわててオレ達はクルマから降りるが、
すでにガイドはどこかへ消えてしまっていた。

こ、これは?ナッパと目を合わせる。

「・・・捨てられ・・・ましたかね・・・?」
ナッパが口に出してはならぬことを言う。

おいおい!カバンにはコーラしかないんやぞ!
こんなとこで捨てられたら、マジで死ぬぞ!?


「・・・いちおう、クルマを調べてみませんか?」
そ、そうだな。
ひょっとしたら後ろになにか積んであるかもしれん!
ナッパは車内を頼む!

そして後ろのトランクを開けるが、全くのカラであった。
「車内にも・・・なにもありません・・・」

くっ、くそがああああ!!!
死ね死ね死ね死ね死んでしまえ!!!!!

叫んでみても、意味はない。だが叫ばずにはいられなかったのだ。


どんどんと砂漠は寒さを増していった。
さむいよう。さむいようとプルプルするオレ。

もう、乗る予定であったバスなどどうでもいい。

凍死、餓死、昼になって干からびて死ぬ。
さぁて、どれがいいかな?神様の声が聞こえる。

どれもイヤすぎますよ。神様。

神様は当てになりそうにないので、
何か助かるすべはないのかと外を眺めても、
真っ暗な砂漠小さな明かりしかない。

・・・え?・・・明かり?そしてそれはどんどん近づいてくる。

クルマだ!!!

ガイドが助手席で、おういと手を降っている。

や、やったぁああああ!!!死なずに済んだ!!!!


手を取り合うオレとナッパ。

そのクルマは4WDのジープ(5人乗り)であった。
観光客を乗せて、街に戻る予定だったそうだ。

ガイドは逃げ出したのでなく、遠くに見えたクルマに向かって助けを求めていたのだ。


た、助かった!!!そして疑ってすまなかった!
神様もごめん!



しかし、観光客(スペイン人)は怪訝そうな顔でオレ達を見つめている。
当然だ。ガイドは客に何も事情を説明していないらしい。

するとそれを察したナッパがスペイン語で状況を説明しはじめる。

ちっ!スペックが高すぎる男である。

見知らぬ日本人がスペイン語を話し始めたこと、
そして事情を察した彼らは助手席に乗ることを快く許してくれた。

狭いジープに無理やり乗せてもらい、
申し訳なさいっぱいで助手席にのりこむ。

せ、せまい。でも、後部座席も4人でギュウギュウである。
こっちが文句を言える立場ではない。

さあ、出発だ。

しかし、さすがはジープである。
来た時あんなに時間をかけた悪路をあっという間に超えていく。

そして、それは全力疾走で街へ向かう。


RIMG0220.JPG

ジープは無事街に到着した。

バス乗り場には、もうバスが来ている。


数日間であったが、ナッパとの旅は本当に楽しかった。

できれば、このまま共に行きたいが、
事情も時間もそれを許してくれなかった。

彼は女を食う・・・じゃなくて、リシュケシュでヨガの修行をする目的がある。
オレは残念ながら、それに全く興味がない。


刻一刻と迫る別れの時に、オレ達は普段通りのバカ話をしていた。

そして、ついに出発の時間がやってきた。


楽しかったよ。本当だ。

「ええ。」とナッパはうなずく。

バスに乗り込もうとすると「また、会いましょう!」とナッパが声を荒らげる。

ああ、絶対だぞ!と叫びたいのを抑え、階段を戻り握手をする。


バスのスリーパーシートに入るとアジャールと買ったストールに包まれる。

そしてナッパとつむんだ言葉を思い出し、それに包まれる。

また泣きそうになりながら、オレは砂漠の街を後にする。




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